おがさわらピアノ教室|東京都練馬区

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中尊寺展

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上野の国立博物館で開催されている中尊寺展に行ってきました。時代劇や歴史好きなので、以前から中尊寺周辺に行きたいと思いながらも機会がなく、仏像だけでも見たいと思って出かけました。国立博物館の一室での小さな展示会でしたが、国宝の仏像群が美しく、作られた当時のままのお姿のようでした。奈良の古寺のような大きな仏像ではなく、意外に小ぶりの仏像で驚きましたが、端正なお顔、気品のある作りが印象的です。作られた当時は金箔が施されていた仏像でも、唐招提寺にしても薬師寺にしても、ほとんど金箔は剥げてしまっていますが、中尊寺の仏像は非常に美しかったです。この仏像を毎日眺めて拝んだであろう藤原家の方々から、大事に大事に守られて鎌倉時代から受け継がれてきたのだと実感しました。

私が古寺や仏像に興味を持ったのは、ある不思議な出来事でした。ある曲を聴いていた時、ふと目の前に、漆黒の闇の中に仏像が点々と浮かび上がり、まるで立体曼荼羅を見ているような錯覚を覚え、それがきっかけで実物の立体曼荼羅を見たくなってしまい、京都の東寺に出かけたのでした。

東寺の立体曼荼羅を見た後、他のお寺や仏像にも興味が湧き、古寺巡りをするようになりました。仏教には詳しくないのですが、古寺で仏像と対峙すると心がリセットされ、自分を見つめるような静かな時間になります。それが心地よく、京都や奈良へ毎年のように出かけています。

この仏像のお顔は良いなぁ、好きだなぁと思うものは無数にありますが、室生寺のご開帳で見た十一面観音菩薩像、秋篠寺の伎芸天像は、ほんのり色気を感じ♪( ´▽`)、今にも動き出しそうな芸術性を感じます。興福寺のご開帳で見た南円堂の木造不空羂索観音菩薩坐像、北円堂の木造弥勒如来坐像は、ド迫力で圧倒されますが、まだまだ修行のできていない私には、その悟りの世界にはとても入っていけそうもない近寄りがたさを感じます(>人<;)  唐招提寺の千手観音や、東大寺の大仏様は、その大きさゆえ、包み込まれるような安心感を覚えます。金峰山寺の金剛蔵王大権現は、過去、現在、未来を表した3体の怖いお顔の像ですが、我が身の修行の足りなさを叱りながらも受け入れてくれるように感じますm(_ _)m

仏像は秘宝ゆえに、ご開帳時にピンポイントで行かないと見られないものもありますが、たまにお会いするだけでちょっと幸せになります。現代人の私ですらそうなのだから、昔の人はさぞ癒されたことでしょう。

                          


            
                 
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2024年03月18日 00:02

北斎とドビュッシー

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先日、葛飾北斎にまつわる映画を見てから、ちょっと飛び火して過去の美術展カタログを引っ張り出して楽しんでいます。260年経った現代でも、北斎の想像力豊かな世界は私達を楽しませてくれます。北斎の活躍した江戸時代、浮世絵は海外に渡り、西洋の画家モネ、ゴッホ、ゴーギャン、ロートレックなどの画家に大きな影響を及ぼし、ドビュッシーも北斎に夢中でした。

2012年にブリジストン美術館(現 アーティゾン美術館)で開催された「ドビュッシー、音楽と美術」展では、ドビュッシーの所蔵品が展示され、その1つに蒔絵がありました。ドビュッシーのピアノ曲「映像」の「金色の魚」のイメージになった蒔絵で、金色の鯉が泳いでいる様が生き生きと描かれ、あぁ〜この蒔絵からあの曲がイメージされたのか♪( ´θ`)と感慨深かったのを覚えています。
2017年には、北斎と印象派の芸術家たちとの繋がりをテーマにした「北斎とジャポニズム」という展覧会が催されました。北斎と似た構図の絵、北斎が模倣されている構図などが並べて展示されていて、こんなに世界中の画家に衝撃を与えていたのか.....と驚くものがありました。

7〜8年前には、ドビュッシーの音楽と北斎の絵がコラボする演奏会があり、狂喜しながら(*≧∀≦*)聴いたのを覚えています。北斎美術館の開館記念としてトリフォニーホールで開催されたパスカル・ロジェのピアノリサイタルは、ドビュッシーの24の前奏曲を、1曲ごとにロジェ自身が選んだ北斎の24枚の絵を見ながら演奏を聴くという催しで、あれは本当に楽しい演奏会でした.....( ´∀`)  ドビュッシーの前奏曲は1つ1つ名前がついていますが、それぞれの曲のイメージに合った絵が映し出され、聴き手のイマジネーションが広がるものでした。

ドビュッシーに限らず、ピアノを弾いていて目の前に映像が浮かんでくることがありますが、ドビュッシーの前奏曲は具体的な資料が残っているので参考になりますね。ただ、うーんこれは.....と個人的に思う曲もあります。前にリサイタルで第1集を弾こうかな?と考えた事がありましたが、う〜ん....「ミンストレル」が......(-᷅_-᷄๑) ちょっとふざけたユーモア溢れる曲ですが、どうも男性が弾いた方が様になる気がしてしまいます.....

世界の芸術家達に衝撃を与えた葛飾北斎ですが、90歳で死ぬ間際に「あと5年生きられたら真の絵師になれたのに」と言ったとか...... 何とも凄まじい言葉です。絶筆となった水墨画は、長野県・お布施の北斎館で見ましたが、富士山と昇天していく龍が描かれた完成度の高い絵で、まるで天と魂が繋がっているように感じました。あと5年生きたらどんな絵を描いていたのでしょうか......

      北斎とジャポニズム展カタログ IMG_5625_コピー
                        


            
                 
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2024年02月27日 21:01

北斎にまつわる映画

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葛飾北斎にまつわる映画「百日紅」と「Hokusai」を見ました。「百日紅」はアニメ映画で、北斎の娘・お栄(北斎の制作助手をしていた浮世絵画家・葛飾応為)の周りで起こる人間模様がほんわかと描かれています。雪景色の場面もしっとりして良いですが、お栄が描いた地獄絵が依頼人の奥方を悩ませるシーンが面白かったです。奈良・長岳寺で見た地獄絵を思い出し、確かに...( ̄▽ ̄;)と苦笑しました。その絵は北斎が筆を描き足して「なるほど〜」と落ち着きます。お栄(葛飾応為)は近年再評価されており、数年前、NHKで放映されたドラマ「眩(くらら)〜北斎の娘」も、芸術の本質や原動力が表現されている秀作ドラマでした。

「Hokusai」も見応えがありました。映画の設定としては、北斎の才能を見出した蔦屋重三郎との出会いに始まり、歌麿や写楽と出会って刺激を受けるものの、心の内から出る絵を描けず模索して自分の絵に到達する様が描かれています。絵でも音楽でも、“無“の状態から生み出す芸術家は、想像を絶するものがあります。演奏家は、既にある楽譜から作曲家の世界を垣間見、自分自身のイマジネーションを重ねて追体験していく訳ですが、何も無いところから生み出す人は、常人には無い強烈な原動力を心のうちに持っているのでしょうね....

そう言えば、来年2025年の大河ドラマの主人公は、喜多川歌麿や東洲斎写楽、北斎などを見出した蔦屋重三郎ですね!江戸文化がどういう風に発展し、どういう社会だったのか?、江戸時代好きとしては楽しみです♪( ´▽`) 蔦屋重三郎は歌麿や写楽を世に売り出した版元で、今で言うと出版業のスーパー実業家でしょうか?重三郎の亡くなった数十年後、北斎の「富嶽三十六景」がメガヒット作となりましたが、さぞ見たかったことでしょう。富嶽三十六景というと「神奈川沖浪裏」がダントツ有名ですが、個人的には「駿州江尻」がお気に入りです。強風に襲われて紙や菅笠が舞い、「ひゃ〜こりゃ参った!」と地面に踏ん張る旅人の声が聞こえてきます(笑)

葛飾北斎は、西洋の芸術家達に多くの影響を与え、モネやゴッホ、ゴーギャン、ドガなどの絵に反映されています。またドビュッシーも交響詩「海」のスコアの表紙に「神奈川沖浪裏」を模倣するほど、北斎に夢中でした。260年経った現代でも、北斎から広がる世界は私達を楽しませてくれます。それはまた次の機会に......
            
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2024年02月22日 23:25

川合玉堂「行く春」

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以前からどうしても一度見たかった絵にようやく会うことができました♪( ´▽`) 国立近代美術館所蔵、川合玉堂の「行く春」という屏風絵です。川合玉堂画伯は大好きな日本画家で、素朴な温かみや、どこか懐かしさのある日本の風景を多く描いています。個人的な趣味としては、自分が絵の世界に入り込んで想像を広げたり、絵の奥に物語や人の生活が垣間見えたりと、こちらが中に入れるような絵が一番好きですが、川合画伯の絵はそんな絵が多いです。他の作品は色々見てきましたが、この「行く春」に会う機会がなく、至福の時間を過ごしました。

近代美術館の所蔵作品展「MOMATコレクション」は、人気画家の企画展と違って人も少なく、広い空間で絵を独り占めでき、向かいの椅子に腰掛けてじぃ〜っと絵に見入ることができます。写真撮影も可能です。この絵が飾られた展示室に入った瞬間、絵の豊かな情景にうるうるし、心がほどけて絵の中に入り込んでしまうような臨場感がありました。ザワザワと波立つ流水、桜の花びらが風に吹かれて舞うさま、3隻の船と水車、本来ごつごつとした質感なのに白緑色や薄い浅葱色で描かれた岩が柔らかくも見えます。落ちた花びらは岩の狭間で揺れ動き、まるで天上の世界なのか......?とも思えますが、一人、手仕事をしている人がいるので現世の風景なのでしょう。

この絵をじっくり楽しんだ後にエレベーターで降りると、ちょうどガイドの方が絵を解説を始める現場に居合わせました。50分間無料で展示の中から3点、ガイドの方が解説しながら来場者たちの感想や意見も交えるもので、初めての体験でしたがとても面白かったです。「行く春」を正面ではなく左右から歩いて横から見る、という見方を教わり実行してみたらびっくり!!3隻の船が立体的に前面に出て来るような錯覚が.....  次に左端から歩いてみると、岩と桜の存在感が際立ち、波立つ水が遠くの方に見えます。正面からでは見えない感覚でした。六曲一双(6面✖️2隻)という計12面の立体的な屏風絵にした効果を川合画伯は計算していたのでしょうね.....   す・ご・い❤️

他にもパウル・クレーの「花ひらく木をめぐる抽象」、岸田劉生の「麗子像」や「道路と土手と塀」など、好きな絵に幾つも出会えました。そうそう、絵ではなく「眺めの良い部屋」という、道を挟んで皇居の堀や緑が見える窓の大きなリラックスできる部屋もあり、久しぶりに行った近代美術館を堪能しました。「行く春」の題材になった長瀞には、春になったら絶対行かねば......( ^ω^ )

右斜めからの「行く春」IMG_5613_コピー










                     


            
                 
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2024年02月08日 12:08

ドビュッシー「雪は踊っている」

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東京に数年ぶりの大雪が降り、大雪警報が出ています。でも大雪ってどのくらいの雪を言うのかな?とふと疑問が湧きました(笑)今日の東京はまさしく大雪ですが、北海道や東北の大雪とは違うように思います。大雪警報って地域によって違うのかしらん? 以前、北海道の釧路に冬に旅行した際、吹雪で帰りの飛行機が飛ばず、札幌まで電車で4時間かけて移動したことがありました。途中、列車の窓から見える風景が凄まじく、トラックが路肩の溝にハマって傾いていたり、北海道の冬の大変さを身をもって知りました。

雪空を見上げるといつも頭に浮かぶ曲があります。ドビュッシーの「子供の領分」の中の「雪は踊っている」という曲で、子供の様々な情景を描いたドビュッシーの組曲です。その4曲目「雪は踊っている」は、短いですがとても美しい曲です。はらはらと雪の降り始めを子供が見上げているような感じで始まり、雪がだんだん強くなり、もうもうと降る気配になり、最後は夜更けにしんしんと積もる雪のように感じます。

以前、この曲を小学4年生の生徒の演奏会用にレッスンしていた時のことです。初めてのドビュッシーで、何とか通せるところまではスムースに行ったのですが、その先、目の前に映像が出てくるようなイメージを持って弾く、という段階が難しく、教える私も生徒も共に苦労しました。ドビュッシーは映像を音楽に表現しているので、やはりリアルなイメージを持って弾くことが、生き生きした演奏につながります。そこで、私の大好きなエロール・ル・カインの絵本の「雪の女王」の挿絵や、映画「ナルニア国物語」を紹介してみました。「ナルニア国物語」はファンタジー映画で、ルーシーという少女がクロゼットの奥から不思議な世界に迷い込むお話で、迷い出た先が一面の銀世界、雪がとても美しい映像になっています。この映画を見てから、その生徒の演奏がとても生き生きしたのを良く覚えています。

ドビュッシーは、演奏しながら映像が目の前に浮かんでくるようなイメージがないと自分の音楽にならないところが難しいですが、映像を想像しながら追い求め、四苦八苦する過程がまた楽しいところでもあります。

       


            
                 
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2024年02月05日 23:41

小説&映画「ある男」

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以前、平野啓一郎さんの「ある男」という本を読み、それまであまり読んだ事がない内容でズシーンと来るものがあり、印象に残っています。この小説が映画化された当時、映画館で観ましたが、昨年3月の日本アカデミー賞では最優秀作品賞をはじめ、賞を総なめにしました。小説の中身や良さが損なわれない映像作品になっていると思います。最近その映画がwowowでも放映され、再度観てみました。考えさせられる内容や社会問題が絡み合っている作品ですが、こんな事が起こりうるのだろうか....と思う反面、いや、もしかして本当にあるのかも.....という説得力があります。

平野啓一郎さんは好きな小説家の一人でいくつか作品を読んでいますが、若干23歳で芥川賞を取られた作家さんです。一体この人はどういう育ち方をしたのだろうか?と、凡人では想像もつかない宇宙が頭の中にある方に思われます.....(-.-;) 芥川賞の「日蝕」他2作がロマンティック3部作の第1期、続いて第2期、第3期.....と時代の変遷があり、どんどん殻をぶち破って新しい世界へと発展していく作家さんで、ご自身を非常に客観視しておられる方のように思います。

画家も音楽家もそうですが、芸術家は、1つ良い作品を生み出せたとしても、それを自身で壊して新たな境地を切り開いていかないと、マンネリになってしまったり、それ以上に良いものが生み出せなくなる面があるかと思います。それまで生み出した作品と全く違うものを次々に創ることが芸術の奥深さに繋がるわけですが、私の好きな日本画家の速水御舟なども、若い時の作品と歳を経てからの作品が全く違い、驚くばかりです。ベートーヴェンも初期、中期、後期と、作品の中身がまるで変わっていきますね.....

以前、銀座のある画廊のオーナーのご主人と1時間ほど、偶然立ち話をした事がありました。ご主人曰く「画家は1点、優れた評価の絵を描くと、同じようなものをまた描こうとしたり、自身の絵をお手本にする意識が生まれて、伸び悩んで新しい絵が描けなくなることがある」のだそうです。感性の泉が常に豊かに水をたたえていないと、イマジネーションやインスピレーションのような危ういものは枯渇してしまうのかもしれません。日常的に何かに感動したり、自然に触れたり、旅先で驚きを覚えたり、本を読んだり....といった体験が、感受性を刺激する要素になるのだと思います。歳をとっても、いつまでも若々しい感受性を持ち続けたいものです......

                          


            
                 
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2024年01月22日 00:01

調性の色

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ショパンのノクターンに挑戦する生徒さんに、さてどのノクターンが良いかと考えていた時のことです。以前、「戦場のピアニスト」という映画で一躍、有名になった遺作の嬰ハ短調が良いかな....と楽譜を見ていました。ただこの曲、#️⃣シャープが4つなので譜読み大丈夫かな?、半音上げると♭フラット1つなんだけどね....と思いながら、ふと遊びでニ短調に移調して弾いてみました。♭フラット1つになると譜読みは簡単になりますが、なんとまぁ緊張感のない腑抜けた感じになることでしょう....( ´Д`)y━・~~おまけに原曲の切々とした悲壮感漂う内容が、なんちゃって絶望感Σ('◉⌓◉’)のように嘘っぽくなる感じさえします。作曲家にとって調性がどういう感覚で生まれるものなのか?、という疑問は長年の私の謎でもあり、非常に興味があります。楽譜は作曲家のイメージした調性で書かれており、移調して弾くことは伴奏以外では殆どありませんが、違う調で弾いてみるとピタッと来ないから不思議です。

数年前、友人の作曲家に、メロディの調性はどうやって決まるのか?と尋ねたことがありました。メロディが浮かんだとして、それを何調にするのかどうやって決めるの?、と尋ねたところ、「メロディが浮かんだ瞬間、もう調性って決まってるんだよね」と答えが返ってきて、へぇ〜そうなんだ.....W(`0`)Wと驚いた記憶があります。他の作曲家も皆そうなのかしらん?ピアノ科の私は作曲家の友人が殆どおらず、こんな話を他にも色々聞いてみたいのですが、なかなか機会がありません。

作曲家の中には、調性が色になって見える現象「色聴」を持っている人がいて、そういう人は調性が色として見えるようです。そんな事を考えていたら、以前読んだ本にギョッとするようなことが書かれていたのを思い出し、吉松隆さんの本を引っ張り出してみました。その本で、色調を持つ作曲家が何色に見えるかが紹介されたページに、リムスキー=コルサコフはハ長調が白、ヘ長調が緑、等々とあり、なんとスクリャービンはハ長調が「赤🟥」に見えるんですって!! うーん、ハ長調が赤なんて.....( ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾  私にははっきりした色聴はありませんが、どちらかと言うと赤っぽいのはニ短調で、ワインレッドかボルドーかしら? スクリャービンときたらト長調もオレンジ色!と来ました。私は空色に感じますが.....(>人<;)私の好きなブルーグレー色は、一体何調に見えることやら.......

ハ長調が赤に見える人が作った曲を、白にしか見えない人が弾くんだから困っちゃう....と思いますが、スクリャービンは大好きな作曲家の一人です。以前のリサイタルで、ピアノソナタ第2番、第3番を弾きましたが、どちらも大好きな曲です。私にはハ長調=赤というのは全くもって理解不能ですが、2番のソナタを弾いている時は目の前に海や空の風景が広がり、3番ソナタでは意思や感情や情熱を感じます。音楽の世界はまだまだ未知なことばかりです。



                          


            
                 
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2024年01月12日 00:02

奈良・石上神宮〜長岳寺へ

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先日の鞍馬寺に続き、年の瀬に奈良の石上神宮〜長岳寺までの「山の辺の道」を歩きました。石上神宮(いそのかみじんぐう)は何度も行っていて大好きな神社ですが、日本最古の神社の一つです。境内に入ると、うっそうとした森の中でニワトリが数十羽、放し飼いにされていて、「コケコッコー!」と鳴いているのを良く見かけます。この日は霧が深かったせいか、珍しくニワトリたちが放されておらず、鳴き声だけが響き渡っていました。こちらの神宮では、ニワトリは神聖視され、神様のお使いとされているようです。日頃、鶏肉を何の躊躇いもなく食しているわけですがm(_ _)m、この神宮に来ると、ニワトリたちの様々な羽の色や姿に癒されます。

石上神宮の楼門は苔むしていて歴史を感じます。この境内の奥から、「山の辺の道」という、いにしえの道が長く続いています。

山の辺の道 石上神宮付近 IMG_5487_コピー


この道を歩いていくと万葉集に登場する地名や和歌の石碑が次々と現れます。今回は冬なので花はそれほど咲いていませんでしたが、自然歩道は車もなく、鞍馬山のような山越でもなく、のんびりと楽しめる道でした。途中、夜都伎神社、竹之内町環濠集落、念仏寺、柿本人麻呂の万葉歌碑、などを経て、今回は長岳寺まで行ったところでエスケープしました。全ルート16キロなので、残りは次回に.....

長岳寺入り口  IMG_5492_コピー


長岳寺(ちょうがくじ)というお寺は、これまた人気も少なくひっそりと静かな古寺ですが、大きな池もあり、なかなか風情があります。境内の奥の本堂に入ると、阿弥陀三尊がいらっしゃいました。塗装が落ちて黒光りする阿弥陀様を拝み、その横に架けてある狩野派、狩野山楽という画家の大地獄絵、怖〜い絵でしたが見入ってしまいました。この時期、大地獄絵はレプリカでしたが、秋にはご開帳もあるようで、本物を見てみたいです。地獄って本当にあるのかしらん.....? 地獄に落ちるような行いはしていないと思うのだけれど......

境内にある、割と大きな池はぐるりと回れるようになっており、途中、急な階段を上がると弥勒大石棺仏が見られたり、鐘楼門の鐘を撞くこともできます。鐘を撞いた音が意外に大きく、びっくりして辺りを見回してしまいましたが、時を経た鋳物の音は心に響きます。

9キロほど歩いて程よく疲れた身体に染み入る古寺でした。

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2024年01月06日 00:02

鞍馬寺から貴船神社へ

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明けましておめでとうございます。年の瀬に京都や奈良の古寺に行き、静かな時間を過ごしてきました。京都や奈良は、初詣で賑わう神社はかなりの人混みとなりますが、日にちを少しずらしたり、ちょっと離れた古寺は途端に静かになり、凛とした空気になります。この非日常的な空気感は、煩雑な日常生活から暫し離れて静かな気持ちになり、心をリセットできます。

今回は、京都の鞍馬寺から貴船神社、奈良の石上神宮から山の辺の道(長岳寺まで)、東大寺、唐招提寺、秋篠寺に行ってきました。まず京都の鞍馬寺から貴船神社をご紹介します。
鞍馬寺は、源義経が若い頃に修行した場所として有名ですが、修行場だけあって結構な山越えでした。叡山電車のくらま駅からケーブルカーを使わないルートを選ぶと、由岐神社(ゆきじんじゃ)が荘厳に現れ、更に続く参道が、清少納言が枕草子で書いている九十九折り「近うて遠きもの くらまのつづら折り」となります。清少納言の時代は、一体どういう服装であの九十九折りを登ったのでしょうか?登山用のズボンとウォーキングシューズでもなかなか大変なのに....  

この鞍馬寺は、紫式部の書いた源氏物語にも登場します。紫の上が少女の頃に光源氏と初めて出会った寺として描かれており、感慨深いものがありました。源氏物語は大好きな物語で、何度も読みました。と言っても、古典をきちんと読んだのではなく、「あさきゆめみし」というコミックをセット買いしたものです。このコミック、非常に勉強になる上に、楽しく源氏物語が読める優れものです。

由岐神社 IMG_5473_コピー    IMG_5568_コピー

本殿金堂に辿り着くと、その先は霊宝殿、木の根道、不動堂、奥の院魔王殿、と山道を登り下りするのですが、上りより下りが足に来ます( ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾ だらしないことに貴船神社に到着した頃には膝が笑っていました(笑)義経は、この山道を毎日、夜に奥の院まで出かけて兵法修行をしたそうで、強くなるわけですねぇ。壇ノ浦の八艘飛びや、一ノ谷・ひよどり越の逆落としなど、運動神経や奇襲のひらめきが頭抜けていたことは有名ですが、でも、ふと、家来達はそんな運動神経の持ち主ばかりじゃなかったのでは....?などと思ってしまいます....( ̄  ̄)  義経の下についた家来たちも、さぞ死ぬ思いだったでしょうねぇ...... 昔の人はすごいです。

次の日、足はパンパンになりましたが、日本史や源氏物語、枕草子などゆかりの地を巡る旅は楽しいものがあります。御朱印をご紹介します。

鞍馬寺 IMG_5565_コピー   貴船神社 IMG_5567_コピー



                          


            
                 
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2024年01月04日 23:05

映画「三十四丁目の奇蹟」

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クリスマス映画「三十四丁目の奇蹟」を観ました。以前に観たことのある1947年作の白黒の古い映画「三十四丁目の奇蹟」のリメイク版です。クリスマスを題材にした王道の映画ですが、心温まるハートフルな映画で、ユーモアに満ちています。白黒の古い映画もなかなか味わいあるものですが、カラーのリメイク版も、ほぼ忠実に原作の内容を再現し、クリスマスを楽しめるものでした。
サンタクロースは存在するのか?という問題が核にあり、夢や空想やおとぎ話をどう捉えるかが焦点になっています。リメイク版の着地点は、「なるほど、言い得て妙なり」という感じのものでした。おとぎ話の世界観を楽しむことや、何かを空想したり妄想したりする想像力は、子供にとっても大人にとっても、とても大切で必要なことだと感じます。ファンタジーの世界は人の心を豊かにさせ、芸術とも深い繋がりを持ち、人生を広げてくれます。

クリスマスのイルミネーションも今日までですね。日本の師走は目まぐるしく変化し、クリスマスが終わったとたん、次の日からギアチェンジして、どのご家庭も百貨店もレストランもホテルも、一斉にせわしなく様相が変わっていくのが面白いです。来年はどんな年になるのでしょうか? コロナのような病原体がもう蔓延しない世の中になりますように.....


            
                 
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2023年12月24日 23:10

おがさわらピアノ教室

【電話番号】 080-8132-4676

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