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2024年11月の記事:ブログ

ジャン=ギアン・ケラス&アレクサンドル・タロー デュオを聴いて

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王子ホールで開催されたジャン=ギアン・ケラス(チェロ)とアレクサンドル・タロー(ピアノ)のデュオを聴いてきました。以前から行きたいと思いながら今回初めてでしたが、何とも興奮した夜になりました。ジャン=ギアン・ケラスの何とパワフルなこと!チェロってこんなに鳴る楽器だったかなぁ('◉⌓◉’) 楽器も相当なのだと思いますが、パワフルさだけでなく、囁くような音、想いの籠った音、多彩な音色を自在に操る様を堪能しました。そしてピアノのアレクサンドル・タローのピアニズムがこれまた素敵......(*´◒`*) チェロに寄り添い、この二人はもしかして恋人かしらん?と思わせるような絶妙なコミュニケーションでした。小鳥のさえずりを思わせるようなピアノで、高音のppの何と美しいこと!!王子ホールのスタインウェイは何度か弾いた事がありますが、うーん、これ同じピアノよねぇ(^◇^;)とため息です。

プログラムは、前半がマラン・マレというフランスの作曲家のヴィオール(ヴィオラ・ダ・ガンバ)曲集の組曲、第3巻と第4巻より。後半がフォーレのエレジー、夢のあとに、蝶々と、プーランクのソナタでした。前半の曲は初めて聴きましたが、マラン・マレは17世紀半ば〜18世紀にフランスで活躍したヴィオール弾きだそうで、バッハのパルティータの組曲と似た形式でした。プレリュード、アルマンド、サラバンドなど。古楽器の曲ですが、そこに現代の楽器でケラスとタローの演奏では斬新さが加わり、フレンチバロックと現代が融合され色鮮やかに甦った印象でした。手持ちのお気に入りCDに、カザルスがピアノのバウムガルトナーと録音したJ.S.バッハのヴィオラ・ダ・ガンバとチェンバロのためのソナタ集がありますが、これは古めかしくて渋く、特に3番が素敵です。ケラスとタローの演奏は、これとは全く違い、いつか見た平等院鳳凰堂が、昔は古くて色褪せていたのに、数年前に当時の彩色に塗り直したら鮮やかでびっくり!!そんな感じかなぁ.....

フォーレの3曲は色っぽさが際立ち、うるうるする演奏でしたが、個人的にはもう少し渋くて懐古的な方が好きかも? でも最後のプーランクのチェロソナタは圧巻でした。これも好きな曲の1つですが、プーランクの軽妙さ、お洒落な色彩感、超弩級のリズム感、全てがセンス抜群で唸ってしまいました o(≧▽≦)o リズムに身体がついつい動いてしまい....(笑)あの曲、いつか演奏してみたいなぁ......アンコールの2曲も素敵で、特に2曲目のハイドンは、タローのピアノが凄すぎて仰天でした...... 速い小刻みの連打をどうしたらあんな軽やかに、まるで鳥の爪先立ち走りみたいに弾けるのかしらん? 違うプログラムの第2夜のチケットも取れば良かったとちょっと後悔......このお二人、超イケメンなのでチケットすぐ売り切れちゃうのです。きっと来年また来日してくれることでしょう。


      アンコール曲 IMG_6144_コピー


                          


            
                 
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2024年11月30日 23:45

「モネ 睡蓮のとき」展

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上野の西洋美術館で開催中の「モネ 睡蓮のとき」展を見に行きました。睡蓮やモネの庭にまつわる絵ばかりが一同に展示されるという特殊なテーマの美術展です。モネが自身で造ったフランスのジェヴェルニーの庭の睡蓮を描いた絵は数百点あり、その一部が展示されていました。モネは印象派のドビュッシーとも深い関係があり、私の大好きな画家の一人です。お気に入りの複製画も3点ほど持っていますが、個人的には睡蓮のモティーフより、違う風景の作品に惹かれます。ただ、今回の睡蓮の絵ばかりを展示した美術展はなかなか面白く、モネの制作過程も良くわかり、惹かれる絵もありました。睡蓮の絵は数百点も描かれているだけに、あぁすごくいい!と思う絵もあれば、う〜んこれはイマイチ、と思う絵もあるように思います。ただ、確実に言えるのは、モネの睡蓮に対する執着心の凄まじさで、視力が衰えてからも抽象画のように具象化された睡蓮の庭を描き続け、最後の方は異様な妖気さえ感じます。

睡蓮の絵は個人的にそれほど好みでないとは言え、昔一度だけ行ったことのあるフランスのオランジュリー美術館の楕円形の睡蓮の間は、感性を刺激される圧倒的な作品群で、あれを見ずにモネの睡蓮は語れないなぁと思います。その部屋に入った途端に身体の深奥にあるものを揺さぶられ、ツーと涙がこぼれてしまったのでした(T . T) ふと異次元の世界に連れて行かれ、天井からの柔らかい日差しの中で睡蓮の花がまるでその場に溢れ出すような感覚というのでしょうか。本物の睡蓮よりも迫力や妖気のようなものが匂ってくる感じです。今回のモネ展を見ながら、モネのジヴェルニーの庭には一度絶対行かなければ.....と再認識しました(笑)

今回のモネ展では、オランジュリー美術館の睡蓮の間に似せた部屋があり、色々なタイプの睡蓮の絵が点在する形で展示されています。これはこれで趣向を凝らしたもので、素敵な睡蓮の絵があり、写真を撮っても良い部屋だったので人で溢れかえっていました。時期的にテレビで色々と話題になってしまった直後で多くの人が写真を撮ったりと、あまり落ち着いて見れる環境ではなかったのがちょっと残念ですが、幸せな時間を過ごせました。複製画の1つにちょっと興味を惹かれましたが.......今回はお預けかな.... 余談ですが、山形美術館で見た吉野石膏コレクションのモネの「サンジェルマンの森の中で」複製画を、どこか日本の会社が作ってくれないかしらん?と長年心待ちにしています。以前、山形美術館でその絵に惹かれて買った複製画はあまり良い出来ではなく......(>人<;) 最近の技術開発された複製画が欲しい.....(^◇^;) あの絵にもう一度会いたいなぁ......山形はちょっと遠いのだけど....

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2024年11月26日 23:40

平泉「中尊寺」

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以前から行きたいと思っていた岩手県平泉の中尊寺を訪ねてきました。今年は金色堂が建立900年の節目の年です。中尊寺金色堂は建造物としての国宝の第1号であり世界遺産でもありますが、やはり「百聞は一見にしかず!!」。今年の3月に上野で中尊寺展が開かれ、美しい仏像群だけ先に見ていましたが、やはり岩手の地に赴いて金色堂の中に納められた仏様を見ると、あるべく場所にあると感じます。凛とした時が止まったような独特の世界観は一見の価値があります。金色堂内の螺鈿が施された柱などの細工も大変細やかで、900年前によくもこのような芸術性の高いお堂が建てられたものだと圧倒されました。松尾芭蕉の有名な「五月雨の 降残してや 光り堂」という句が正に言い得て妙、ピタリとハマります。広い境内をゆっくり歩きながら藤原三代の栄華、源義経や源頼朝との歴史に想いを馳せ、その儚さに物悲しさを覚えました。もし藤原四代目の泰衡公が、父・秀衡の遺言通り、義経を守っていたら歴史はどうなったのでしょう...... 芭蕉の「夏草や 兵どもが 夢の跡」の句が余韻を生みますね。この金色堂に藤原氏の遺骨と一緒に埋められていたハスの種が、昭和の調査で発見され、800年という長い時を経て、現在花を咲かせるまでになったそうです。これにはとても驚きました☆*:. o(≧▽≦)o 自然の生命力ってすごい!!

近くの厳美渓や毛越寺、「えさし藤原の郷」も見甲斐がありました。厳美渓の名物「空飛ぶだんご」は、河岸の向こうから結構な速さでロープを滑り降りてくる愉快なもので( ^ω^ )、毛越寺の庭園も美しかったです。少し離れた水沢江刺の「えさし藤原の郷」は、大河ドラマや時代劇のロケ地として名高く、「光る君へ」の五節の舞のロケにも使われています。お城の城柵や矢倉など、こういう場面があったあった,,,(^。^)と思い出しました。過去の大河ドラマ「麒麟がくる」「利家とまつ」「真田丸」「風林火山」「天地人」等々、ロケ現場では岩手県に住んでいる方が多数エキストラとして参加され、そのエピソードや動画の紹介もあり、時代劇ファンとしては面白かったです。龍笛の演奏体験ができるイベントもあったようですが、今回は日が合わず、ちょっと残念( ̄ー ̄ )龍笛、吹いてみたかったなぁ.....寝殿造の建物にピタリとハマることでしょう。はるか遠い時代の文化が垣間見え、歴史に想いを馳せる時間となりました。
    

中尊寺紅葉 IMG_6080_コピー

金色堂建立900年記念ご朱印 IMG_6099_コピー


えさし藤原の郷 IMG_6050_コピー

                          


            
                 
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2024年11月11日 22:32

シューベルト「冬の旅」

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サントリーホールで開催されたマティアス・ゲルネ(バリトン)とマリア・ジョアン・ピリス(ピアノ)のデュオリサイタルを聴いてきました。普段、声楽の演奏会を聴く機会は少ないのですが、非常に勉強になりました。シューベルトの「冬の旅」を休憩なしで90分、通して演奏する形のプログラムでしたが、最初のワンフレーズから魅了されました。私がピアノ科なので、どうしてもピリスのピアノの方に耳が吸い付いてしまうのですが、ピアノの音がこれほど色が豊かで色彩が変化するのか.....Σ('◉⌓◉’)と驚嘆するばかりです。音数が少ない曲ほど、一音一音に込められた音への想いや内容の濃淡の違いが現れますが、ピリスのピアノは音数の少ない曲ほど、物言うものでした。歌の内容に応じて、一つの和音でガラッと雰囲気が変わり、シューベルトの悲哀さや人生観が伝わってきます。ドイツ語の歌詞の内容が私にはわからなかったのが残念でしたが、どういう音を語ろうとしているのか、何を思って演奏しているのかが手に取るように伝わるものでした。ピリスは現在80歳、最近は体調が優れない時もあるようですが、90分通しの演奏は本当に見事でした。

学生の時、シューベルトのハ短調のソナタを試験に弾いたことがありますが、ヴァシャヘーリ先生という外人の先生に、「死の舞踏」という言葉を何度も言われました。20代の学生にその内容を想像しろと言われても到底難しく、非常に苦労した覚えがあります。シューベルトは極貧生活を送る中、死の世界が理想郷、という面があります。普通にのうのうと生きている人間には想像すらできない環境から生まれた音楽ゆえに、人の心に響くのでしょう。シューベルトの即興曲でもまた弾いてみようかしらん....._(´ཀ`」)

                  
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2024年11月04日 23:02

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