アンドラーシュ・シフ ピアノリサイタルを聴いて
シフの演奏は全曲を通し、まるで澄み切った湖のほとりに立ち、何も考えずに美しい景色に陶酔しているような錯覚を覚えます。静かで美しく、どこまでも延々と地平線が続いていくような、限りなく美しい世界を見せられている感じ。これだけ楽に何でも弾けたら疲れないだろうなぁ......( ̄∇ ̄)と何とも羨ましい視線を送りながら、3時間聴いても疲れを全く感じない演奏会でした。澄んだ水を飲んでスーッと胃の中に違和感なく吸い込まれていくような、ずうっ〜と聴いていられるピアノ、自分の世界を創り上げ、世界観を貫いた揺るぎないピアニズムです。ただ個人的には、もう少し凹凸がはっきりとした人間臭さがあっても良いかなぁと感じる部分もありました。
約2時間の演目が終了し、満場の拍手に迎えられたアンコールに入ると、「えぇっ〜!」と更に仰天。まるで泉から水が湧き出るように次から次へと繰り広げられ、合計8曲、30分!!そのアンコール曲の中には、私の大好きなブラームスの3つの間奏曲 op.117の第1番 変ホ長調もあり、陶酔してしまいましたが、この曲、本当に難しいのです。限りなく静かで穏やかな、頭の中でつぶやく独り言を音にしたような世界で、その曲の中に真に入り込まないと様にならない作品です。私も憧れる曲の1つで、いつか弾いてみたいなぁ.....と思ってはいるのですけれども...... ( T_T)
そして8曲目の最後のアンコール曲は、何とJ.S.バッハのイタリア協奏曲の第3楽章、と来ましたΣ('◉⌓◉’) イタリア協奏曲は第1楽章はともかく、第3楽章は非常に難しくヒョイヒョイとアンコールで弾くような曲ではありません φ( ̄ー ̄ ) ひゃ〜っ!!と圧巻でした。このシフというピアニスト、72歳でいらっしゃいます。脱帽。
アンコール曲目

2026年04月06日 23:08
