映画「小説家を見つけたら」
久しぶりに映画「小説家を見つけたら」を観ました。この映画は、私の一番好きな映画の一つで、晩年のショーン・コネリー主演です。かなり渋めで静かな映画ですが、人と人の信頼関係や、凛とした人間の心の在り方などが描かれています。ショーン・コネリーは、若い頃から数々の映画に出ている名優さんですが、個人的には晩年の真っ白なお髭になってからの方が断然素敵♡に思えます!雑用に追われてちょっと心がワサワサしている時、この映画を見ると静かな気持ちになれます。映画やドラマなどを見る時、登場人物の感情を一緒に擬似体験するようなところがありますが、ピアノの演奏も、同じような一面があります。音楽には、作曲家の意思や想いやインスピレーションを感じるものが抽象的に描かれていて、それは「文字」という媒体で表されていない分、より自由に表現できる面があり、それが芸術と呼ばれる領域だと思います。それは絵画も同じです。
楽譜の奥を読み取って、作曲家の想いを擬似体験するかのように感じているものは素直に音に表現できますが、なかなかそれを掴めない場合もあり、そこを苦心して探って行く過程も、音楽の難しいところでもあり、面白さでもあります。
映画やドラマを観て泣いたり笑ったり、本を読んで心を揺さぶられたり、絵画の世界に魅入られたり、仏像を観て静かな心になったり、旅に行って心が自由になったり、そういう体験が人の感受性を豊かにしてくれ、ピアノを弾く時の栄養になってくれます。
2023年09月10日 12:22